本の紹介
薬剤師の毒島(ぶすじま)さんに憧れる爽太の前に、彼女の恩人だという男性・宇月が現れた。
薬のプロである毒島さんと漢方医学のプロである宇月は、その知識でトラブルを鮮やかに解決していく。
記憶喪失の女性が高価な薬を捨てたのはなぜ? 悪質なマルチ商法をどう止める? 二人の親密さに焦る爽太。
そんななか、職場の先輩・馬場さんが、有毒植物ばかりを育てる怪しい女性と婚約すると言い出し……。
https://tkj.jp/book/?cd=TD026170
目次
第一話 私は誰、ここはどこ?
第三話 秘密の花園
こんな人におすすめ
漢方・生薬・植物が大好きな人
この本の推しポイント
第三話の「秘密の花園」に植物豆知識がこれでもかというくらいに出てくるところ。
雑記
薬剤師・毒島花織の名推理シリーズの第4弾。
漢方薬・植物にフォーカスした巻です。
薬用植物学好きとしてはたまらん!!
と感じる一方で、
漢方医学のプロである宇月さんがマニアックな説明をしている箇所も多く、
薬剤師ではない読者はこれを読んでどう思うのだろうか……
という疑問も少々あります。
この本を読もうとする時点で、
読者は主人公の爽太と同様に「薬に興味をもつ、物好きな一般人」なんでしょうか。
漢方薬・生薬認定薬剤師である宇月さんは
当帰芍薬散や加味逍遙散、桂枝茯苓丸の構成生薬を暗唱できます。
桂枝茯苓丸だけだったらなんとかなるけど
加味逍遙散は無理だ…生薬10種類。
私も過去に漢方薬・生薬認定薬剤師の認定取得したことはありますが、
宇月さんには程遠い。
私が好きな第3章では、
サトイモを生で食べてしまった時の対処とか、
キョウチクトウの中毒の話とか、
植物関係の小ネタがふんだんに出てきてもはやストーリーが頭に入ってこないw
とはいえストーリーもしっかりおもしろいです。
「この世に薬というものはない。すべてが毒であり、それを薬とするのは量の問題だ」
16世紀の科学者・医者・錬金術師のパラケルススの言葉として文中で紹介されているのですが、
大学の「薬学史」の授業では「服用量が毒を作る」という言葉で出てきたのを思い出しました。
同じ意味ですが言葉の選び方でずいぶん印象が違いますね。
読むと薬草園や植物園に遊びに行きたくなります。
春になったら行きたいな。
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