初心を思いだす「これからの服薬指導ハンドブック」

本の紹介

新人・若手薬剤師の方や実習生にむけて、服薬指導のエッセンスをわかりやすくまとめました。
どの薬効の薬でも、どの疾患でも共通するような土台の部分に特化した内容で、「患者対応力」養成を目指します。
現場で役立つ服薬指導のヒントも盛り込みました。
また、大学の教科書(調剤学)としても活用できる内容です。

『これからの服薬指導ハンドブック 患者対応力を高める知識と技法』(大井 一弥)|講談社BOOK倶楽部

目次

Part1 服薬指導の基礎と制度

Part2 患者ライフステージ・シチュエーション別 服薬指導

Part3 医療情報の伝え方

こんな人におすすめ

これから患者さんに接する新人さん、実習生

Part2は異動などで小児や妊婦さんなどに多く接することになる人にもよさそう。

薬剤師がどういうスタンスで患者さんに接するのかということを学べる点で、

医療現場で働いていない私のような者にも大いに参考になります。

この本の推しポイント

個人的なおすすめで恐縮ですが…

Part2の第4章「小児」がとてもいい!

日経DIオンラインで「極める!小児の服薬指導」を連載している

松本康弘先生がご執筆されてます。

内容がとても充実してて、ある意味で他の章とバランスが取れてない(笑)

小児に接する際の心構えやスタンス、保護者への声のかけ方などが

コンパクトに濃縮されています。

雑記

今の薬学部では実習に出る前にこの本の内容のようなことをきちんと習うんですかね。

20数年前、私の大学ではさらっと数コマの授業で習っただけでした。

そんな状態の学生が2週間も来てしまって、

受け入れてくれた薬局もさぞかし苦労したことでしょう。

 

この本は表紙にもある通り、

どの薬効の薬でも、どの疾患でも共通する服薬指導の基礎知識に重点を置いた本です。

 

Part1で基本的なスタンスや、法的根拠などをたっぷりページをとって教えてくれます。

抽象的に分かったつもりになっていたことが、文字で読むことでクリアになります。

 

Part2では小児や妊婦、在宅や終末期などシチュエーションごとのスタンスの説明。

小児の項目が、他の章とは一味違う熱量なんですよ。

基礎知識というには若干深い。

子どもを持つ親としても、参考になる章でした。

その他、「特徴的な患者」という見出しで、

「待てない」「答えてくれない」「悪口を言う」etcの

いわゆる「困った患者さん」の対応方法の項目があります。

個人的にはここをもう少し掘り下げてほしかったです。

いやーこのスタンスじゃ解決しないだろうな…

 

Part3は、疾病に応じた情報提供や添付文書の内容をどう伝えるかという内容。

グレープフルーツジュースのことをどう伝えるかとかそういうやつね。

この章の内容は他にもいろいろ本が出てるので、

別にこの本じゃなくてもいいかも。

 

私のように卒業してから直接患者さんとは接していない仕事ばかりしていると、

どんなスタンスで一般の方に接したらよいのか、薬の情報をどう伝えたらよいのか、

という基本的な部分がどんどん抜け落ちていきます。

この本を読んで、薬剤師免許を取った時の初心を思い出せ!と

言われたような気になりました。

読んでよかったです。