「薬剤師の活躍できるフィールドは果てしなく広い」
私が常々感じていることです。
「くすり」には実に多くの人々や企業・団体が関わっています。
どんな人々が関わっているのかを俯瞰的に知りたい、
そんなときにおすすめしたいのが2022年に出たこの本。
本の紹介
創薬DX、新型コロナウイルス感染症の流行、ライフサイエンス&ヘルスケア領域で活躍する薬剤師の増加など、医薬品&ヘルスケア業界は激変しています。業界の基礎知識から、最新の動向、今後の展望までをやさしく解説する、就職志望の学生と業界人必読の書。
この本の推しポイント
手に取りやすいサイズ、
固すぎない、読みやすい文章ながら「くすり」をめぐる商売の流れが分かる!
雑記
「くすり」という物体がどうやって作られるかは大学でも習います。
でも、どんな仕組みの中で「くすり」を中心にお金が動いていくのか、
それは私が学生だった頃は大学ではあまり教えてくれませんでした。
今の薬学部は違うのかな。
この本は
「学ぶ」「創る」「売る」「運ぶ」「選ぶ」「払う」
の6つのカテゴリーに分けて、
おくすり業界を俯瞰的に、体系的に説明してくれます。
意外と、隣の畑のことって知らないんですよね。
「選ぶ」医療機関から見ると「創る」や「運ぶ」は知っているようで深くは知らない。
「学ぶ」アカデミアの世界からみると「売る」製薬会社の、特に営業部門は遠い存在です。
この本を読むと、
「お隣の畑」を理解できる!とまでは言えません。
でも「お隣の畑」がどんな畑なのかな、くらいは分かるように思います。
この手の本にしては珍しいなと思ったのが、
「運ぶ」卸の説明で一章まるまる16ページを割いていること。
「製薬会社から薬をとりまとめて各医療機関に運ぶ、いわゆる問屋」くらいの
ざっくり粗い説明をする本が多いなかで、
医薬品卸がもつ情報機能だったりこれからのMSの役割にまで言及しているのは
珍しいなと感じました。
卸での薬剤師の仕事については本書ではあまり触れられてないので、
よければこちらの研修用資材をどうぞ。
日本医薬品卸勤務薬剤師会|JSWP OFFICIAL WEBSITE
また、各章で海外との比較をしているのも目新しい。
アメリカの薬学教育プログラムなんてあまり考えたことなかったです。
アメリカでは一つの大学に実務者講師が750人もいるんですってよ!
そういえば「ファルマシア」で少し前に、
アメリカの薬学教育を紹介する連載がありました。
結構好きな連載だったんだけど1年だけで終わっちゃったんですよね。
この本は「しくみ」に特化した本なので、
この本で「しくみ」を一通り理解したあとに
いわゆる「業界地図」みたいなのを見ると理解がより深まりそうです。
社会人ウン十年の私が読んでも十分に勉強出来た本ですが、
就職活動前とか、社会人になったばかりの頃に読んでおけたらよかった!と
心の底から思いました。
転職を考えるときにもよさそうです。
お手元にぜひ1冊。(転職を勧めてるわけではないですよ!)
よければこちらもどうぞ
転職を考えたときに「業界のしくみ」を知ってると新しい視点が開けるかも。
