雑多な本棚は自分専用の図書館「積ん読の本」

今年の春ごろに「心おどる あの人の本棚」というシリーズを

Eテレで放送していたのをご存じの方はいるでしょうか。

「本棚は持ち主の人生を映し出す」ということで、

著名人の本棚を拝見という8回シリーズの番組でした。

テキストにもなってます。

私、自分の本棚は恥ずかしくて人に見せられないけれど

他人の本棚を見るのは大好きなんです。

整然とジャンル別、サイズ別に並べてる棚とか、

この人、こんな本読んでる?!みたいな棚とか。

「あの人の本棚」はとってもおもしろく拝見しました。

テキストの表紙にもなってますが、京極夏彦氏の本棚はもう圧巻ですね。

こんな部屋に暮らしてみたいけどきっと床が抜ける!

 

このブログを始めたきっかけは「積ん読を減らしたい」でした。

「書くために読む」ことへ意識を変えることで、

楽に本を読んで積ん読を減らそうと思ったのです。

 

ブログを書き始めて、読書量は大きく伸びました。

ところが積ん読は減らないのです。むしろ増えた。

なぜか。

読めば読むほど、

「この著者の別の本を読んでみたい」

「このジャンルの別の本も読みたい」という思いが生まれ、

読書つながりで他のブログを見ようものならその本も読みたくなる。

本屋に行けば買おうと決めてた本の隣の本が気になる。買う。

もう収集つかないよ!

 

そんなときに読んでちょっとほっとしてしまったのが、

積ん読のプロ」12人のインタビューと本棚の写真が載ってるこの本です。

帯が!

「この山を見よ」

 

12人のインタビューのうち、個人的に大好きなのが柴崎友香さん。

読みたいジャンルが多すぎるんだ、とか、

どの本もときめくから買っていて、

時間がたってもそのときめきが消えるわけじゃないから捨てられないんだよ、

とか、もううなずくことばかり。

また、インタビューの中で社会学者の服部恵典さんの次の言葉を紹介されてます。

積読っていうのは、『読まない本を買ってる』んじゃなくて『自分のための図書館を建ててる』んです

柴崎さんいわく、

一時的に滞在している本で自分専用の図書館を作ってるんだ、と。

 

柴崎さんのインタビューを読んで、

雑多な自分の本棚もこれでいいんだよって

言ってもらえたような気分になりました。

 

ジャンルがぐちゃぐちゃだろうが、

本草綱目の隣に「ここからはじめる循環器」があろうが、

ねないこだれだ」の絵本が混ざってるとか、

それでもいい。

たまたま我が家に来てくれた本たちで私専用の図書館を作っている最中だから。

そして、私の中ではとなり合う本の間にはストーリーがあるから。

 

私専用の図書館の一部をご紹介するつもりで、

このブログを細々と続けていこうと思います。