教科書での出会いは大事「西の魔女が死んだ」

好きな本を1冊教えてと言われたら、

私は「西の魔女が死んだ」か「食堂かたつむり」を挙げます。

って2冊挙げてるじゃん、と突っ込まれそう。

 

先日、稲垣栄洋先生の文章が国語の教科書に載ってると知りました。

今の国語の教科書にはほかに何が載ってるんだろう?と調べたところ、

私の大好きな「西の魔女が死んだ」が載ってるそう。

 

国語の教科書で有名な光村図書のHPでは

生年月日を入れるとその年代が使ってた光村図書の教科書を教えてくれます。

教科書クロニクル | みつむら web magazine | 光村図書出版

 

スーホの白い馬」とか「ちいちゃんのかげおくり」とか、

懐かしいタイトルがいっぱい出てきます。

(ちなみにどちらも今の小学生の教科書にも載ってる)

 

そういえば「シナプス」と「ニューロン」という言葉を知ったのは

5年生くらいの教科書でした。

シナプスニューロン」としか覚えていなかったのだけど、

上記HPによるとタイトルは「覚えることとわすれること」だった模様。

当時、小学生にとって難しすぎない?と母に文句を言った覚えがあるのですが、

「分からないなりに、その言葉にどこかで『出会う』ことに意味があるんじゃないかな」

と言われました。

答えになってない!と当時プンスカしたのですが、

未だにはっきりとこれらの言葉を覚えているという事実、

その言葉にちょっと引っかかる薬剤師という仕事をしてるのは

あのときの『出会い』に何か意味があったのかもしれない。

 

否が応でもじっくり読み込まざるを得ない国語の教科書として、

西の魔女が死んだ」のような素敵な文章に触れられるのはうらやましい。

 

この本のなかで私が好きなのが庭の描写。

鼻の奥で草木の香りを感じられそうなくらいの情景の表現なんです。

例えばサンドイッチを作るために裏の畑でレタスとキンレンカを取ってくるというシーン。

何気ないシーンなんですが、

足が柔らかい土にめりこむ様子、

大きく広がったレタスを採ったらなめくじがぽろっと落ちる様子、

月桂樹の根本にわさわさ生えるキンレンカ

もう庭の情景が目にうかぶ。

 

ここまで書いて気付いたのですが、

食堂かたつむり」にも裏口から出たところで採った植物でお茶にして、というシーンがあるし

前に紹介した「三代目薬屋久兵衛」にもおばあちゃんの庭で採れたetcというシーンがある。

私、庭でささっと採ったミントやらカモミールやらでお茶にする…

ってシチュエーションが大好きなのかも。

 

こんなこと考えてたら植物園に行きたくなってきました。

涼しくなってきましたしね。