魔除けになる?「泣く子も黙る感染対策」

 

感染対策のスペシャリスト、坂本史衣先生の2023年の新刊。

内容としてはJ-IDEO誌に2017年から5年にわたって連載された内容に加筆・修正を加えたものとあります。

そのため、終盤では新型コロナへの対応にからめて、パンデミックにおける職業感染予防、日常と非日常をつなぐ医療関連感染予防・制御の体制などが章立てられています。

 

単純な「○○の消毒には◇◇を使いましょう」というような本では全く無く、「感染対策チームが到達したいと考える理想的な未来」を実現するための組織作りを述べた本。

正直、ちょろっと感染対策をかじったくらいの身には読み進めるのが難しい。

でも少しずつでも、今読み進めるべき1冊と思います。

 

「コラム 感染症業界ここがアカンやろ!」はおそらく坂本先生にしか書けない内容であり、この部分だけでもきっと読む価値があります。

 

コロナ真っ盛りの頃、坂本先生のTwitterでの発信にどれだけ勇気づけられたか。

家の中にこもりきり、公園にも行けない子供たちに悶々としていた頃、坂本先生の「子供たちよ、外で遊べ」(うろ覚え)の発信にどれだけほっとしたか。

 

何より表紙の迫力がすごすぎる。

職場に表紙を見せて置いておいたら魔除けになりそうな気がします(失礼)。