悲しいかな、学生時代は薬物動態は苦手でした。
しかし卒業して社会に出たら苦手なんてことは言ってられず。
もっと学生時代に勉強しとけばよかった、と何度思ったか。
文系出身の方でも理解できるならば仮にも薬学部卒の私であれば何とか理解できるんじゃないかと大いに期待させるタイトル。
いや、それを狙ったタイトルですよね。
期待して読み始めたのですよ。
しかし目次の最初からいきなり「1-コンパートメントモデル」と説明もなく出てくることに嫌な予感がします。
ページを進めていくと嫌な予感的中。
説明のない専門用語、羅列される数式。
いや、これ文系出身の編集者さんは本当に理解できたの?!「当社の文系出身編集者が思わず膝を打つ!テキスト」ってほんと?
京都廣川書店の編集者さんだから、なのか?!
落ち着いて読み進めると混乱の訳がわかりました。
「文系出身の編集者にも理解できてしまった」という言葉から、私は勝手に「数式を使わない」と脳内で変換してしまっていたのですが、
「文系出身の編集者であっても」「数式を使って」「薬物速度論を理解できるように」というコンセプトだったようです。
上記のギャップを乗り越えて、1章1章、じっくりと読んでいけば大丈夫。確かに理解できます。
タイトルにミスリードがある気がしますが、そのミスリードにはまらなければ読みやすい本です。
私のようにそもそも薬物動態がだいぶ怪しい人は↓のような初歩の初歩が書いてある書籍から入ったほうがよいかも。
私の若かりし頃の愛読本です。数式はごく少なめ。