「かてもの」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「かてもの」とは「糧(かて)となるもの」を意味し、「食べられる野草」のことを指します。米沢藩主「上杉鷹山公」の時代には、飢饉に備えて配布された書物の名称としても知られています。
その「かてもの」が現代によみがえりました。
その本の名前は「森とかてもの」。
この本は夫が学生時代よく行っていたという本屋さんのHPで紹介されていました。
色鮮やかな写真と絵で、上杉鷹山の「かてもの」に出てくる植物を中心に
48種類の植物のエピソードとレシピが見開きで掲載されています。
写真の美しさに加えて、レシピがオシャレなんですよ!!
葛の花はサラダのトッピングやかき揚げのように天ぷらにできるとか。
他の植物もフォカッチャとかリゾットとか。野草料理なのに…?リゾット…?
ぜひ、出版元の山形会議さんHPの書籍紹介を見てみてください。
きれいすぎて、鼻血が出そう。
レシピだけでなく楽しい活用法、例えば
カタバミの葉っぱにはシュウ酸が含まれていて、古い10円玉をカタバミの葉っぱでこするとピカピカになる
とかも書かれていて実際にそこらへんのカタバミでやってみたくなります。
それぞれの植物で薬になるものは生薬名と薬効が併記されているのもおもしろい点。
多くの「雑草」が何らかの薬効をもっていて、生薬として利用されるものもある。
そう考えると、くすりと食べ物の境目ってどこにあるんだろうか
と改めて考えさせられます。
人間の目線で、これは雑草、これは野菜、これは薬、と勝手に分類してしまうけれど、
どれも植物であって人間のために化学物質を作り出しているわけではない。
くすりと食べ物、また「毒」の境目はだいぶ曖昧なのかもしれません。
ところで、以前「ケンミンショー」という番組で
山形は「ひょう」という雑草を食べる
と放送していました。
山形県出身の夫はそんなの聞いたことがない、
雑草を食べる県民と言われるのは心外だと憤っていました。
「ひょう」とは関東でもそこらへんに生えている、スベリヒユのことです。
「雑草を食べる」はあまりに失礼な言い草かと私も思いますが、
山形ってスーパーに行くといろんな山菜が売ってるんです。
「うるい」とか「こごみ」とか。
そして皆さんキャベツとかニンジンとかと一緒に何気なく買っていく。
山形は関東に比べて、「食べられる植物」の幅が広くて
バリエーション豊かだと感じます。
山形で教えてもらった菊のおひたしは簡単でおいしくて大好きです。
食用菊の花びらをむしって、お酢をちょっぴり入れたお湯で30秒くらいゆでて、
ざるにあげてしぼったら、からし醤油で食べるだけ。
彩りきれいでウマー!食用菊の旬は10月頃ですよ!もうすぐ!
食用菊は黄色とか紫のやつがパックに入って野菜売り場に売ってるはずです。
我が家の子どもは保育園の頃に「昨日したお手伝い」を聞かれて、
「菊の花びらをむしる」と答えて先生が困惑したのを思い出しました。
ところで書籍「森とかてもの」、
著者は元日本航空国際線客室乗務員で
デンマークで暮らした後山形県米沢市に移住したという経歴をもつ黒田三佳さん。
「野食ハンターの七転八倒日記」とやってることは本質的には同じはずなのに、
元客室乗務員の方が書くとこんなおしゃれな本になるとはと変な方向で驚きました。
くれぐれも、自信のない植物は口に入れないように。
それだけは気を付けて、野食を楽しみましょう!
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一応、「森とかてもの」のAmazonのリンクも置いておきます。
こんなに美しい表紙なのに、なぜ書影がないのか。
